『師走になって』


十二月に入って何となく薄ら寒い日が続いています。でも又少しするとあたたかい日が有るとか、あまり気温に神経を立てない方がいいようです。

十一月二十八日のプレ「京ことばをたのしもう」講座、お蔭さまで無事終わりました。
沢山の方が、それも「新しい方が来て下さった」と四条センターの方に喜んでいただきました。いつも乍ら皆さんいい受講生ばかり、とてもあたたかく、親近感をもって聞いて下さいました。
小さな「京ことばのドラマ」も、又KBSさんで放送して来た京ことばキャンペーンのCDも、とても喜んで下さり、五月からの講座ではもっと多く聞いて、見て、たのしんでいただこうと思っています。
「皆さん、いい顔をして帰って下さいました」とのセンターの方の言葉は、何よりもうれしく有難いことでした。
京ことばに悪戦苦闘した塾生たちも、ほっとした顔で、中には「今度ほどくり返して稽古したことはなかった」などと、俳優らしからぬ感想をいう人もいました。
私たちの仕事は人さまに喜んでいただくこと、一つおえるごとに幸せを感じます。
今は十九日の発表会に向けて、いろいろと考え、行動していることと思いますが ―― 顔を見ているとけっこうのんびりしているので、こちらの方がいささか不安です。

般若林の庭も少し淋しくなりました。
萩は葉を落として、細い長い枝だけになっています。以前は見事だった銀杏も、数年前にすっかり枝を伐られてからは、小さく目立たなくなってしまいました。
山茶花は、赤や淡紅の花は咲きましたが、白い花が今年は咲いてくれませんでした。少し心配です。楓の紅葉は木によって、日当りによってでしょうか、美しく紅葉している木もあれば、ほとんど変わっていない木もあります。
夏の間、他の木の下の土は乾いていても、いつもそこだけは黒くしめっていたろうばいの木も少し元気がありません。甲賀市様からいただいた大切な木ですので、斉藤さんがいつもこまめに水をやっていてくれたのですが ―― 。
今、一番元気なのは南天でしょうか。赤い実をしっかりつけています。以前はヒヨがよく食べに来て、「全部は食べないで」と思ったほどですのに、近頃はどうしたわけかやって来ません。これもいささか心配です。
間もなく冬枯れの季節になりますが、又その頃にはそれなりの般若林便りを差し上げましょう。
年末を控えて、いろいろとあわただしくすごされるでしょうが、どうぞお元気で ―― 。

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