五月も半ばとなりました。


「風薫る」「風光る」など、爽やかさを感じさせる風が、五月を表す言葉としてよく使われます。
又、「目に青葉、山ほととぎす初鰹」のように、新緑の季節ともいわれます。
さしずめ、五月という月を色で表すなら緑の月、青の月でしょうか。
昔から、風や雲、雨などにも、いろいろな色をあてて呼ぶことがありますね。
そこで「青風」は五月の風 ―― と思いきや春の風、「黄風」は砂あらし、「朱風」は夏の風だそうです。
では秋の風は「白風」だろうと思いましたら、漢字の用語に「白風」というのはないとのこと、あれっと思いました。
でも日本では「白風」と書いて「あきかぜ」と読んだという例もあるそうで、一寸ほっとしました。

何の為にこんなことを書くのかと思われそうですが、昔の人たちの自然への深い洞察、美しい詩情にふれるたび、心をゆさぶられることがいっぱいあります。
季節と縁遠くなりつつある都会のくらしに慣れてしまわないためにも、常に自然に目と心を向けていたいと思うのです。
それでも私たち京都に住む者は未だ未だ幸せです。東京にいるOBたちは、塾のホームページで自然の様子を目にすると、きれいな水をもらったようにほっとするといってくれますから。

今、塾では「町かどの藝能」の稽古と秋の公演の為の道具の点検・修理、新しい道具や飾りものの製作(斉藤さんが、すごくたのしいもてなしの飾りものを考えているようです。無口なので、あまり言ってくれませんが)、又、「読みの課題」、更には基本的理論の再確認など、日々いろんなことに取り組んでいます。
「絵本の読み聞かせ」講座も、もっともっと充実した、そして楽しい講座にしたいと考えています。

爽やかな五月、塾には常に前進の為の風が吹いています。

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