楓のみどり、あじさいのみどり、かしの新芽、いちょうのみどり、それについこの間まで、何もなかった宮城野の萩が、今はふさふさとみどりの若葉を風になびかせています。皐月の花のあとのみどり葉、さくらの青葉、数え切れないみどりにあふれています。
相国寺様の境内もみどりがいっぱい、雨の前などは息もつまりそうな強烈な匂いに思わず梢を見上げてしまいます。いつも見ているみどりが、それぞれに、強い個性を放って、「同じみどりは無い」という言葉をあらためて思い返しました。
あじさいは間もなく花を開くでしょう。
又、相国寺様の池の端に、大きな蓮の鉢が並ぶようになりました。ついこの間までは無愛想な泥土が見えていただけですが、今は可愛らしい葉っぱがすくすくと伸びています。
七月頃、見事な花が咲きます。それぞれの蓮に美しい由緒ある名前がついていますが、それは又改めてお知らせしましょう。
梅雨までの一寸一服のお便りです。