平成27年 正月

明けましておめでとうございます。

月並みな御あいさつのようですが、一番平易で気取りのない言葉だと思います。

皆様 佳い新年をお迎えになりましたでしょうか。

それにしましても、日本には本当に沢山の新年を寿ぐ言葉がありますね。
「謹賀新年」なんて固い感じの言葉もあれば、「あら玉の」にはじまる優しい言葉もあります。
以前、たまたま調べたのですが、この「あら玉」という言葉、文字も意味も実にさまざまなのです。

阿良多麻・荒玉・新玉(珠)・粗玉・璞・麁・未ーー。

初めて見るような字もありますね。
意味も『改の字の心なり』(無言抄)とか、『磨かぬ玉を「あら玉」という。その玉をば砥にて研ぐゆゑに、「年」の枕詞にしそめしなり』(御傘)とか、又、『宝の内だから』とか『疾き心なり』などなど、いろいろとありました。

たしかに、新しい年には心改まりますし、この一年をどう過ごすかによってーー研ぎ方によって、いびつな玉になるのか、光り輝く素晴らしい珠になるのかーーそう思うと本当に意味深い言葉です。

誰にも平等にある新年を、どんな一年にするのかーー。
自分の心に問いかけて居ます。

どうか皆様にとって、より良き歳でありますようにーー。

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「12」

今年もあとわずかになりました。
来る年は「乙未(きのとひつじ)」歳。
この乙未歳という言い方は、古くから行われて来た暦法によりますが、それというのも木星が十二年で天を一周するところから、中国の天文学で年毎に変わる木星の位置を示す為に、天を十二分したことから始まったといいます。
そういえば、一年の月も十二月(つき)。時刻は十二刻(とき)。この他にも、「十二」に関わる言葉は驚くほど沢山あります。
十二上願は薬師如来が衆生済渡のために立てられた十二の誓い。
十二光は阿弥陀仏の光明の功徳(くどく)を十二に分けたもの。
十二神将(じゅうにしんしょう)は仏法を守護する神々のこと。
仏教ばかりではありません。十二単・十二直(じゅうにちょく)・十二段草子(じゅうにだんぞうし)・十二律・その他いろいろ、生活や文化の中にも「十二」という数が沢山生きています。
更に、イエス・キリストが多くの弟子の中から選ばれたのが十二使徒。そして十二表法はローマ最古の成文法です。又、十二進法という数の表記法もあります。宗教・民族・洋の東西を問わず共通する数の面白さ。
又、イエス・キリストの生誕をもって元年とする西暦ですが、宗教に関りなく、多くの人が何の抵抗もなく受け入れ、使っています。今は二十一世紀と、誰もが思っています。
世の中のあらゆる事がこのように、宗教・国家・民族を超えて共通し、受け入れられたなら、どんなに素晴らしいことでしょう。
世界平和も決して夢ではなくなります。
現実が厳しければ厳しいほど、そんな平和な世界のおとずれることを、切に切に祈ります。

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