月別アーカイブ: 2018年12月

『 事はじめのころ 』

例年、十二月十三日、祇園の芸・舞子さんが井上流家元の井上八千代さんのところへ「事始め」の御あいさつに行かれます。
お正月の準備をこの日から始めるという日です。一般の家庭では未だ未だそこまで手がまわらず、年末の家庭内での始末さへ、ほとんど手をつけられていないのが実状です。でも、うかつにこんなことをいうと、「そんな事ありません」というお叱りが来そうですね。その時はお許し下さい。

京都もだんだん冬らしくなり、今日は空の色もどんよりと鉛色をしています。そのうち、底冷えにふるえ上がる日が来るでしょう。
雪国に、身近な人の居られる人に聞くと「もう春の四月までは会えない」とのこと。いつ、なんどき、激しい風雪に足止めされるかわからないからだそうです。
同じ日本の中ですが、厳しい気候の土地に居られる方々にとっては、もう「寒さに耐えて春を待つ」時季なのでしょう。
底冷えの厳しい京都ですが、もっと寒い雪国の方のことを思えば、不足はいえません。ここまで書いて来て思い出しました。
北海道から来た青年が、はじめての京都の冬には、ふるえ上がったそうです。聞いた私たちはびっくりしましたたが、雪国や北海道の寒さと、京都の底冷えの冷たさは又「別物」のようです。
今は未だ例年より暖かい日が続いていますが、この先どんな寒さがやって来るかわかりません。油断せずに体調管理に気をつけましょう。
とりわけ俳優さんたちは絶対に「風邪」を引けませんから、これからが試練の季節です。まめに嗽をしたり、手を洗ったり、細かく気を配って全員元気にこの冬を乗り切りましょう!

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『 この頃 』

少し気味が悪いほど 暖かな十二月です。でも予報によると 間もなく寒気がやって来るとか。自然は それなりにきちんと移り変りつつあるのでしょう。

おさだ塾のOBの人たちの中に 現在は四国高知県で写真家として活動している人がいます。演出志望でしたので 長田先生に勧められ アルバイトを兼ねて、しばらくは撮影所のカメラ助手をしていました。今の仕事にも、きっとその頃の経験が生きているのでしょう。この上なく穏やかで親切な人物で、未だに何やかやと塾のことを心配してくれています。美味しい蜜柑を送ってくれたり、記念公演の時には素敵な写真をいっぱい撮ってくれたり ―― 。
思い返すと、OBの人たちの中にはいろんな人がいます。「いました」といわなければならない人もあって、 大木晤郎さんもその一人です。未だに彼を慕う後輩も沢山います。いつか、稿を改めて、今日までの塾を支えて来てくれた多くの人たちの事を書き残さなければと思っています。

毎年末、恒例の「小さな小さな劇場」の発表会を、新春の阪神デパートさんでの公演準備の為、中止にしてしましました。ところが公演予定場所の使用許可がおりない為(公的な空間)、 公演が中止になり、皆、ガッカリしています。今更、年末の公演をやってもそれこそ付け焼刃になってしまいます。本当に残念ですが、止むを得ません。そんなこんなで 一寸心残りの多い年末になりそうです。でも新しい年には又いい事もあると信じ、又、あるようにしなければと心を新たにし、一歩でも二歩でも、前に向かっての歩みをすすめて参ります。
どうぞこれからも、温かいお心をいただけますように。

何か年末の御あいさつのようになってしまいましが、決してそうではございません。又、思いも新たに、来年に向かっての活動予定などをお知らせいたします。
どうぞ楽しみになさって下さい。

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