『 事はじめのころ 』


例年、十二月十三日、祇園の芸・舞子さんが井上流家元の井上八千代さんのところへ「事始め」の御あいさつに行かれます。
お正月の準備をこの日から始めるという日です。一般の家庭では未だ未だそこまで手がまわらず、年末の家庭内での始末さへ、ほとんど手をつけられていないのが実状です。でも、うかつにこんなことをいうと、「そんな事ありません」というお叱りが来そうですね。その時はお許し下さい。

京都もだんだん冬らしくなり、今日は空の色もどんよりと鉛色をしています。そのうち、底冷えにふるえ上がる日が来るでしょう。
雪国に、身近な人の居られる人に聞くと「もう春の四月までは会えない」とのこと。いつ、なんどき、激しい風雪に足止めされるかわからないからだそうです。
同じ日本の中ですが、厳しい気候の土地に居られる方々にとっては、もう「寒さに耐えて春を待つ」時季なのでしょう。
底冷えの厳しい京都ですが、もっと寒い雪国の方のことを思えば、不足はいえません。ここまで書いて来て思い出しました。
北海道から来た青年が、はじめての京都の冬には、ふるえ上がったそうです。聞いた私たちはびっくりしましたたが、雪国や北海道の寒さと、京都の底冷えの冷たさは又「別物」のようです。
今は未だ例年より暖かい日が続いていますが、この先どんな寒さがやって来るかわかりません。油断せずに体調管理に気をつけましょう。
とりわけ俳優さんたちは絶対に「風邪」を引けませんから、これからが試練の季節です。まめに嗽をしたり、手を洗ったり、細かく気を配って全員元気にこの冬を乗り切りましょう!

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