どうぞおこし下さい

夏の名残りの芙蓉の花が咲く間もない雨の九月、こんなに秋らしい日の少ない長月もめずらしいのではないでしょうか。
そして今は十月。
おさだ塾は秋の「町かどの藝能」公演の準備に追われて居ります。なにぶん人手の少ない中で、それも全て塾生の手で致しますので、今や時間との競争状態です。
装いを新たにした「蛇の目売り」は、女芸商人さんのやさしい心と、商い唄の楽しさ、美しさ、又、蛇の目を心から愛おしく想う蛇の目売りさんの心を感じていただける いい演目になりました。
「ひさごうり」は、唄物語りを生かして、語り手とそれを立体化する人たち、歌と語りのかけ合いなど、塾生の斎藤浩未さんが考えて工夫してくれたお蔭で、楽しんでいただける要素が沢山ふえました。
塾生の言によりますと「ちょっとしたミュージカルみたい」だそうです。
もっとも「町かどの藝能」そのものが、「江戸時代のミュージカル」といわれていますから、こういった演目がふえてくれれば、より楽しんでいただけると思います。
それぞれの芸商人がもっともっと工夫して、より楽しく、より美しく、より活き活きと、皆様のお目を、お心を、楽しませることが出来ればと思って居ります。
とに角残る日数はわずかです。それまでによりいい「町かどの藝能」に出来るよう全心身をかたむけて励んで参ります
どうぞお一人でも多くのご来場を心よりお待ちして居ります。

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いよいよ 秋です 

台風十号、十二号、十三号が矢継ぎ早やに関東、東北、北海道に、大きな爪跡を残して行きました。今まで南方海上で発生していた台風が、今回はみな近海で発生しているので、温暖化が急速に進んで来ているのではないかと、不安を覚えます。
十三号が通り過ぎた後、空の色にも、日差しにも、頬を撫でる風にも、やっと秋の気配を感じるようになりました。すでに般若林ではこおろぎと、かねたたきが二部合唱をしていますが ―― 。

おさだ塾は、来る九月二十四日(土)佛教大学四条センターでの「京ことばをたのしもう」講座の準備と、小さな京ことばのドラマの稽古に入っています。と、同時に十月十四日(金)、十五日(土)、十六日(日)公演の『町かどの藝能』(四十二)の稽古に取りくんでいます。
「京ことばをたのしもう」講座は、受講される方々が大へんたのしみにして来て下さってますが、今回で今年最後の講座になります。「京ことば」のやさしさ、あたたかさ、美しさから生まれて育てられた、京都人の気質、文化、芸術、更に「京ことば」の奥の深さ等々を、多くの方々に識っていただきたいと念っています。
『町かどの藝能』その四十二は、「蛇の目売りの新たな踊り、「ひさご売り」をミュージカル風に、「鳥笛うり」の新たなお話、「大福引」の口上等々、今までの物とは別に、形を変えたものがお目もじします。目下、俳優たちはそれぞれ芸商人として取りくんでおります。

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