『 暮春 ― 若夏 』

般若林のお庭は今とても華やかです。白いさつき、紅いさつき、奥の方が紅色で、外側は白いさつき、いろんな「さつき」が一斉に咲き誇っています。
その足元にはシャガが、可憐な姿を見せています。「こでまり」も今まさに満開、つつじも負けじとがんばっています。杜若は成長が遅く、心細い葉をひょろひょろと伸ばしています。土がやせているのかずっと細いままで、一寸可哀想に思える様子です。
でも、おさだ塾創立者の長田先生が植えられた杜若ですので皆で大切に見守っています。
青もみじも爽やかな緑に輝いています。

相国寺様のお池の住人(?)が次々と入れ変っています。鷺が一向に姿を見せなくなり、代わって鴨が増えました。でもその鴨同志があまり仲良くないのか、時折り羽根をバタバタさせて蹴り合うような様子をみせたり、時には追い出されて逃げる鴨も居ます。のどかだったお池にも、その時々の変化によって、人間界並みのもめ事があるのでしょうか。
鴛鴦の番がこのところ姿を見せないのも一寸心配です。
そんな中でも亀たちはまわりの様子に関わりなく悠々と普段通りに石垣の間で休んでいます。
うれしいのは、蓮の花の大きな鉢が、今年も又満々と水をたたえて、池のまわりに並びました。池の中にも沢山の鉢が沈められています。夏になると毎年美しい花を咲かせてくれて、近隣に住む皆の大切な楽しみの場になっているのです。
中には遠くから、わざわざおいでになる方もあって、近くに住む私たちまで、一寸得意になれる季節です。

多くの方々にとってたのしい連休も、私たちのような仕事のものにはあまり関わりなく、あちこちのお休みの所の多さに不自由を感じるくらいです。でもこんな折りにこそと、基礎稽古や読みの課題に、そして秋の「町かどの藝能」の稽古に励んでいます。
今年は長田先生の生誕百年の節目の年でもあり、いっそう稽古に身が入ります。
公演は、十月十三日(金)・十四(土)・十五(日)です。
どうぞ皆さま、お揃いで是非々々おはこびいただけますように。心より、お願い申上げます。

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『 雪柳 』

桜に気を取られている間に、雪柳が見事に咲いて、まっ白な花房がゆらゆらとゆれています。「雪柳」ってほんとに上手に名前がつけられているなと思います。人工では雪の『白』は出せないそうですが、雪柳の白はどうなのでしょう。そばに雪がないのでくらべようもありませんが、昔の人の目はたしかです。きっと同じか、そうでなくてもとても近い白なのでしょう。
自然界にあるものでは、雷鳥が冬色の白になると、まったく雪と同じ色になるそうです。雪の白と見別けがつかず、そのおかげで天敵の目から身を守ることが出来るのだそうです。戦う力を持たないやさしい雷鳥に、神様が授けられたとても素敵な身を護る力です。夏場は周囲の草木や山の土や岩と変わらない茶っぽい色の羽根になります。
創造の神様は本当に偉大ですね。

椿の花が、ポトン、ポトンと地面に落ちています。しばらくはこのまま、あるがままをたのしみましょう。

四月十五日、出演してくれた子供たちを招いて、一寸した「お別れの会」をやります。それまでに子供たちには、参加して「思ったこと、考えたこと、感じたこと」を書いて参加したことの整理をしてもらっています。大人たちは子供たちに一寸したお話しとか小さな劇をやって、もてなすつもりのようです。本当のもてなしになるのかどうかはわかりませんけれど・・・・。
それにしても本当に子供たちの成長は楽しみです。毎年、いろんな子供たちに出演してもらいますが、いつもいい刺激と感動をもらへます。そしてその子供たちがどんどん成長して行く姿が見られることはとても幸せです。子供たちは「未来」そのものですから。
来年も又、どんな子供たちに出あえるか、今からたのしみにしています。

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