月別アーカイブ: 2015年10月

『たそがれどきに』

暮れなずむ相国寺様の境内を歩くと、いろんなことに出会う。
六時台ともなると、家路を急ぐ人たちがせわしなく境内を通り抜けて行く。さしずめ、東門と西門を結ぶ石だたみの路が幹線道路。烏丸通りの信号が変わったのだろう、いっせいに何台もの自転車が流れ込んで来る。子供を前後に乗せているお母さん、買物を前カゴに乗せている主婦らしき人、学生、生徒、サラリーマン、いろんな人がいる。時折り、三台が並んで大きな声でしゃべり乍ら走る生徒もいる。それでも前から人が来ると、誰か一人がちょっと遅れて道を空ける。そしてやりすごすと又三列になって楽しそうに走って行く。
勿論、歩いている人も沢山おいでだ。夜の食事の買物だろうか、両手にビニール袋を下げて急ぎ足に歩く女性、重そうなカバンを手に下げて、疲れた足どりで歩く男性、OLらしき若い女性。時には弓道部なのか、弓袋を持って歩く女性もいる。その伸びた背すじが美しい。
いろんな人生が見えるようで、私にとって楽しい散策の路である。

だが、先日のこと。子供を自転車の後ろに乗せて無灯火で走っているお母さんに、年配の女性が声をかけた。「灯りつけて下さいね」 ―― 。おだやかな優しい声かけに返って来たのは ――「うるさい!ババァ」―― 。 ふり向きざまそういい捨てて走り去って行った。悲しそうに見送る女性。
こんな母親に育てられる子供は本当に可哀想だ。
そういえば以前こんな光景を目にした。赤信号で子供が立ち止った。ところが母親が、「赤信号や」という子供の言葉を無視して、「はよ行こ」と手をひぱって走って渡っていった。

子供は親を選べない。親になるというのはどういう事か、もう少し真剣に考えてほしいと思う。

カテゴリー: おさだ新聞 | コメントする

『 御礼』

ありがとうございました。
お陰様で『町かどの藝能』その四十一、無事おえさせていただきました。
三日間とも晴天に恵まれ、本当に幸運でした。澄み切った空の青さに、「町かどブルー」と、皆して歓声をあげて居りました。本当に有難い三日間でした。
初めておこしのお客さま、又、毎年おこし下さるなつかしいお顔も沢山いらして、いろいろとうれしいしらせがいただけました。やはり人と人とのつながりが何よりです。
それに海外からのお客さまもけっこうお見えでした。言葉の全くおわかりにならないお方もいらっしゃり、なんか申訳ない思いでしたが、それでも他の方の様子を見て同じようにして下さったり、本当にいいお客さまでした。
近頃の、心がキリキリ痛くなるようなニュースが多い世情だけに、この『町かどの藝能』が、少しでも皆さまの心の潤いになればと願っています。

公演の終わった翌日からは、十一月の「プレ京ことば講座」の中での「京ことばの小さなドラマ」の稽古に入って居ります。何分、京都出身でない人がほとんどですので、言葉のアクセントから勉強しなければならず、みんな大変です。語感のいい人、悪い人、みんなそれぞれにがんばっています。
人にはいろんな特性があって、いわば「能力の在り処」が全部ちがうのです。鈍くさくても確実な人、早くても不安定な人、いろいろです。
それぞれのいい面をみつけ、延ばすのが指導陣の仕事ですから、むづかしくもあり、たのしくもあり ―― というところでしょうか。

十二月には例年のようにごく小さな発表会も持ちます。公演の疲れもものかわ、みんな前に向かってすすんでいます。
どうぞこれからも温かい目で見守っていただけますよう、心よりお願い申し上げます。

カテゴリー: 未分類 | コメントする

秋の公演「町かどの藝能」

CCI201509023
いよいよ、来週になりました。
稽古にも熱が入り、会場の準備にも追われております。
少しでも多くのお客様に来て頂き、楽しんで頂けるよう頑張っております。
是非、皆様お誘い合わせの上、お越し頂けると嬉しく思います。
劇団員一同

カテゴリー: 未分類 | コメントする